介護の業務を効率化する方法|無駄を省けば人手不足の解消と業務改善が図れる

「介護業務を効率化する方法が知りたい」
「作業を効率化して介護のサービスに時間をあてたい」
と考えている方へ向けて、介護施設における業務効率化の具体的な方法をまとめました。
慢性的な人手不足が続いている介護現場では、業務効率化が欠かせません。スタッフの負担を減らして働きやすい環境を整えるとスタッフも補充しやすくなり、離職防止にもなるでしょう。
介護業界が業務効率化をするべき理由

介護業界は「少子高齢化で需要が高まっている」ことや「介護業界の人手不足」のため、業務効率化が強く求められています。
少子高齢化で需要が高まる
日本の65歳以上の高齢者人口は総人口の29.6%を超え、2040年には34.8%に達すると予測されています。
これに伴い介護サービスの需要は今後も増加の一途をたどるでしょう。
一方で生産年齢人口は減少を続け、介護人材の確保は一層困難になると予想されています。
需要と供給のアンバランスが広がるなか、限られた人材で質の高いサービスを提供するためには、業務効率化による生産性向上が不可欠です。
現状のままでは増加する介護ニーズに応えられなくなるおそれがあります。
参照:日本の将来推計人口(令和5年推計)国立社会保障 人口問題研究所
介護業界の人手不足
厚生労働省の調査によると、2025年には介護職員の必要数が約243万人にのぼると予測されています。
一方で介護業界は人が集まりにくく、離職率も高いため慢性的な人手不足が続いているのが現状です。
人手不足は職員の疲弊を引き起こし、さらなる離職を促進するという悪循環を生み出しています。
業務効率化は、この悪循環を断ち切るための重要な対策です。
参照:厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数(都道府県別)」
介護施設の人材不足についてはこちら↓
介護施設の人材不足はどう解消する?原因と解決策になる業務改善など
介護業務を効率化する方法

- 職場環境の整備
- 業務の明確化と役割分担
- 手順書の作成
- 記録・報告様式の工夫
- 情報共有の工夫
- OJTの仕組みづくり
- 理念・行動指針の徹底
介護業務の効率化には、厚生労働省が上記7つの指標を示しています。
参考:介護サービスにおける生産性向上のための7つの取組(厚生労働省)
職場環境の整備
職場環境の整備は、安全な介護を提供するための基盤となります。5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を実践し、事故防止や業務効率を向上させる取り組みです。
職場を5Sの視点で見直し、改善が必要な項目を洗い出します。
不要なものの廃棄や機能性を考えた配置、維持するためのルールを作成し、安全で働きやすい職場環境を実現しましょう。
職場環境を整備すると、スタッフの疲労軽減や作業効率の向上につながります。
業務の明確化と役割分担
業務の見直しには「マスターライン(業務時間の区切り)」を活用し、業務時間の調整や役割分担の最適化を図ります。
業務の偏り(ムリ・ムラ)、不要な業務(ムダ)を洗い出した後、新しい業務の流れを設計して役割分担する方法です。
介護職が介護業務に集中できる環境を作るために、介護周辺業務(掃除、洗濯、配膳など)はパート職員や外部委託の活用を検討しましょう。
IT化できる業務はシステム導入を積極的に進めると、人的リソースの最適配分が実現します。
手順書の作成
手順書は業務マニュアルとして機能するほか、理念やビジョンを共有し、共通認識を持つためのツールです。
手順書には業務の目的、必要な準備物、手順、注意点などを明記し、写真やイラストも活用して分かりやすく作成します。
新人スタッフでも理解できる内容を心がけ、定期的な見直しと更新も行いましょう。
手順書を活用すると業務が標準化し、効率的な業務遂行が可能です。
記録・報告様式の工夫
介護記録は、様式の工夫により大幅な時間短縮が可能です。報告書の様式は、項目の見直しや改善を行うと作成にかかる工数を削減でき、確認にも時間がとられなくなります。
また、様式の統一により、記載内容が従業員によって偏ることも防げるでしょう。
情報共有の工夫
チームケアが必要な介護業務において、情報共有の環境を整えることは業務効率化とサービスの質向上につながります。
情報共有にはICT機器の導入が非常に有効です。
タブレットを活用すると、外部からもデータ入力や情報共有ができてリアルタイムで記入できるようになります。
介護記録・情報共有・請求事務まで可能なソフトの導入でさらなる効率化が可能です。
データ入力は、チェックボックス式や音声入力を活用して入力の手間を削減しましょう。
情報共有の工夫は、定例ミーティングや申し送りの時間短縮にもつながります。
OJTの仕組みづくり
OJT(On the Job Training)は、人材育成において欠かせない手法の一つです。研修や勉強会では学びにくい実践力を養い、新人教育だけではなく、ベテラン職員やマネジメント層の育成にも活用できます。
新人が一人で業務を行う前に「シャドーイング」や「ロールプレイ」などの段階的な訓練を取り入れると、効率的なスキル習得を促進できるでしょう。
指導者の教育も重要な項目です。教育担当者ごとに教え方が異なると、業務手順やケアの質にバラつきが生じてしまうでしょう。
OJTの標準的な指導手順を確立し、指導方法を統一することが大切です。
指導する際は、相手の能力・知識・意欲・性格に応じて、画一的に伝えるのではなく、柔軟に対応することが大切です。
理念・行動指針の徹底
業務効率化の根幹には、施設の理念や行動指針の共有と実践があります。
全スタッフが同じ方向を向いて業務に取り組めば、無駄な調整や確認作業が削減されるでしょう。
理念は抽象的になりがちなため、日常業務における具体的な行動指針として落とし込み、定期的な研修やミーティングで繰り返し確認します。
理念を元に業務にあたると、イレギュラーが起きた際も理念に基づいて行動することが可能です。スタッフ一人ひとりが自立的に適切な判断を下せるため、ムラのないサービスを提供できるでしょう。
介護業務効率化で検討すべきIT化・外注化

介護業界で業務効率を高められるIT化・外注化について解説します。
介護記録等の情報共有IT化
従来の手書きや紙ベースの記録からタブレットやスマートフォンを使用したデジタル入力に切り替えると、記録作成の時間が短縮されるほか、情報共有もしやすくなります。
記録データがデジタル化されるため、情報検索や分析が容易になり、ケアプランの作成や見直しにも活用できるでしょう。
クラウド保存なら、データの復旧やバックアップも自社で行うより簡単です。
公式サイト作成・運用の外注化
WEB系の業務は専門業者への外注が効果的です。専門業者に任せると質の高いWEBサイトを維持しながら、スタッフは介護業務に集中できる環境が整います。
らっくうぇぶは、介護業界の特性をふまえたWEBサイト作成と運用を手の届きやすい価格で請け負います。
競争力のある魅力的なWEBサイトを低コストで運用でき、スタッフは利用者のケアにより多くの時間を割けるでしょう。
介護事務の外注化
介護事務を代行サービスに外注すると、大幅な業務効率化が実現できます。
外注のメリットは単なる時間削減だけではなく、専門家による正確な請求により介護報酬の取りこぼしが防止できる点や、監査にも対応できる点です。
社内スタッフを雇用するよりも低コストで運用できるため、人件費削減にもつながるでしょう。
人材不足の解消と収益向上の両立を図るうえで、検討価値の高い選択肢といえます。
らっくうぇぶでは、事務作業代行も承っています。
業務効率化はサービスの質アップにもつながります
少子高齢化が進み人材不足が解消しにくい介護業界では、持続可能な施設運営において業務効率化が欠かせません。
厚生労働省の「生産性向上のための7つの取組」を参考に、外注化やIT化で業務のスリム化を図りましょう。
業務効率化を進めると、スタッフはコア業務に時間を割けるため結果として利用者満足度と職員満足度の双方が向上します。

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