デイサービス管理者に資格は不要?必要なスキルや持っていると役立つ専門知識などを解説

「デイサービスの管理者になるのに資格は必要?」
「未経験でもデイサービスの管理者になれるの?」
といった疑問を抱えている方に向けて、デイサービスの管理者に求められる要件や必要なスキル、持っていると役立つ資格などを解説します。
デイサービスの管理者は、施設運営の中心を担うポジションです。
現場の介護経験が豊富でも「資格がないとデイサービスの管理者には就けないのではないか…」と、不安になる方もいるでしょう。
結論からいうと、デイサービス管理者に必須の資格はありませんが、運営基準の理解・スタッフの管理・収支を含む運営全体の判断など、求められるスキルは多岐にわたります。
デイサービスの開業準備を進めている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
デイサービス管理者に資格は不要

デイサービスの管理者に必須の資格はありません。しかし、実務経験や運営に関する知識は、強く求められます。
デイサービスの管理者に資格が不要な理由や求められる条件について、詳しくみていきましょう。
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デイサービス管理者に資格が要らない理由
デイサービスの管理者に資格が求められていないのは、介護スキルより経営・管理業務が重要視されるからです。
デイサービスでは、生活相談員・看護職員・機能訓練指導員など、相談援助・医療・リハビリといった専門的なサービス提供を担う職種は、資格要件があります。たとえば看護職員は、看護師や准看護師などの資格を保有しておかなければなりません。
一方、管理者業務は利用者へのサービス提供を直接行うものではなく、施設全体の運営管理を行います。現場での介護スキルよりも、施設を安定して運営するための判断力や調整力が重要です。
ただし、介護現場の理解が不要というわけではありません。現場の状況を把握し、スタッフと円滑にコミュニケーションを取るうえで、介護に関する知識や経験は役立ちます。
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デイサービス管理者に求められる要件
- 社会福祉事業や介護事業に関する実務経験
- 組織マネジメントや運営管理に関する知識
デイサービスの管理者に必須の資格はありませんが、上記2つの要件が求められます。
社会福祉事業や介護事業に関する実務経験は、施設運営を行ううえで備えておくべき内容です。
現場での業務を通じて、利用者対応やスタッフの動き、サービス提供の流れを理解していると、運営上の判断がしやすくなります。開業後に発生しやすいトラブルや課題についても、実務経験があると冷静な対応が可能です。
また、管理者は複数の職種が在籍する職場をまとめる立場であり、組織マネジメントや運営管理に関する知識も求められます。スタッフの配置やシフト調整、業務の進め方を整理し、無理のない運営体制を構築する役割です。
これらの要件を満たしていなければ管理者になれないわけではありませんが、実務経験やマネジメントに関する知識が不足していると、開業後の運営に支障が出る可能性があります。
デイサービスを開業して管理者を目指す際には、現場経験と運営視点の両方を意識して準備を進めていくとよいでしょう。
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デイサービス管理者に必要なスキル

- コミュニケーション能力
- マネジメント能力
- 経営・管理能力
- 課題解決力
デイサービスの管理者には、主に上記4つのスキルが求められます。それぞれのスキルを身に付けておくことが、長く経営を続けられるデイサービスを開業するコツです。
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コミュニケーション能力
デイサービスの管理者にとって、コミュニケーション能力は欠かせないスキルです。管理者は、利用者やその家族・ケアマネジャー・行政担当者など、外部の関係者と多く関わりながら施設運営を行います。
利用者や家族に対しては、サービス内容や方針を分かりやすく伝える力が必要です。説明不足や認識のずれがあると、クレームやトラブルに発展する可能性があります。
また、スタッフとのコミュニケーションも重要です。現場の状況を正しく把握し、意見や要望をくみ取ると、働きやすい環境づくりにつながります。
コミュニケーション能力は現場を円滑に回すだけではなく、施設全体の運営を安定させるためにも重要な役割を果たすでしょう。
マネジメント能力
デイサービス管理者には、スタッフや業務を管理するマネジメント能力が求められます。
施設では立場や役割の異なるスタッフが連携して働いているため、管理者が全体のバランスを見ながら業務が円滑に進むよう調整しなければなりません。
具体的には、スタッフの配置・シフト管理・業務分担の見直しなどを行い、運営体制を整える仕事を行います。
人員配置の偏りや業務負担の集中を把握し、改善につなげる体制づくりが必要です。結果として、スタッフの離職防止やサービス品質の安定にもつながります。
経営・管理能力
デイサービス管理者には、現場の運営だけではなく、事業を継続していくための経営・管理能力も求められます。
介護サービスは主に介護保険制度に基づいて運営されており、収入源が国の定める介護報酬に縛られているため、収支のバランスを意識した経営を行う視点が必要です。
経営・管理能力を必要とする業務の例として、売上や支出の管理・加算取得の状況確認・利用者数に応じた運営計画の見直しなどが挙げられます。
日々の業務に追われていると数字の管理は後回しになりがちですが、経営状況を把握していなければ、赤字経営や資金繰りの悪化につながる可能性があります。
また、法令遵守や運営基準への対応も管理者の重要な業務です。介護保険の制度改正や報酬改定の内容を把握し、必要に応じて運営体制を見直すと制度に沿った健全な運営と事業の安定化が可能となります。
課題解決力
デイサービス管理者には、日々の運営で発生するさまざまな課題に対応する力が求められます。
スタッフの急な欠勤やスタッフ間のトラブルなど、現場では想定外の問題が起こりかねません。生じた問題に迅速かつ適切に対応できなければ、事態が深刻化してサービスの質低下やスタッフの離職など新たな問題が発生してしまうでしょう。
安定した運営を持続させるためには、問題が大きくなる前に本質的な原因を見極め、適切な解決策を実行する課題解決能力が不可欠です。
デイサービス管理者が持っていると役立つ資格

- 生活相談員に就ける資格
- 介護職員に就ける資格
- 機能訓練指導員に就ける資格
上記のような、デイサービスの他職種に就ける資格を管理者が持っておくと、運営業務に役立つでしょう。
介護の専門知識を持てるため、現場で働くスタッフの業務を深く理解でき、マネジメント能力が向上します。
また、管理者が他職種の資格要件をクリアしていると、自治体の判断によっては管理業務に支障が出ないなどの条件を満たせば兼務が可能です。管理者の他職種との兼務によりスタッフ数の不足を補えて、人員基準を満たすうえで役立ちます。
デイサービスの管理者による兼務について詳しくはこちら↓
デイサービスの管理者が兼務できる職種は?介護保険法に則った方法や注意点など解説
生活相談員に就ける資格
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 社会福祉主事任用資格
生活相談員に就ける資格は、上記の3つです。ただし、自治体の判断によっては資格を保有していなくても、実務経験がある人であれば認められるケースもあります。
生活相談員は、利用者や家族からの相談対応をはじめ、契約手続きや通所介護計画の作成、ケアマネジャーや関係機関との連携などを担う職種です。サービスの利用開始時やサービス利用中に、利用者と施設をつなぐ重要な役割を果たします。
管理者が生活相談員に就ける資格を持っていると、相談業務の流れや現場で起こりやすい課題を把握しやすくなります。生活相談員が行う対人援助の視点を取り入れた、より質の高い運営判断が可能になるでしょう。
参考:通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護|厚生労働省
介護職員に就ける資格
介護職員に必須の資格はありませんが、適切なサービス提供のために、入職後の研修や資格取得が強く推奨されています。特に、医療・福祉関係の資格を持たない介護職員は、入職後1年以内に認知症介護基礎研修を修了しなければなりません。
認知症介護基礎研修は、介護職員初任者研修や介護福祉士、看護師・理学療法士などの医療・福祉関連資格の資格を保有している場合は免除されます。
介護職員は、他のスタッフに比べて利用者と関わる時間が最も長い職種です。
管理者が初任者研修などの資格を保有し、介護の基礎知識や業務内容を深く理解しておくと、利用者に求められる具体的なサービス内容や現場の課題を正確に把握できるため、適切な運営判断やサービスの質向上などにつながるでしょう。
参考:認知症介護基礎研修とは|認知症介護基礎研修 eラーニングのご案内
機能訓練指導員に就ける資格
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護職員
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師・きゅう師
機能訓練指導員に就ける資格は、上記の7つです。ただし、はり師・きゅう師の場合、過去に機能訓練指導員が在籍する施設や事業所で6か月以上実務を経験している必要があります。
管理者がこれらの資格を保有している場合、機能訓練の内容や目的を深く理解したうえで運営判断を行いやすくなるでしょう。
理学療法士がデイサービスを開業する際の資格について詳しくはこちら↓
理学療法士がデイサービスを開業できる?成功のポイントや注意点など
デイサービス管理者になるには

- 現場で知識や経験を得る
- 資格を取得する
- マネジメントスキルを得る
デイサービス管理者になるには、上記3つのポイントを抑えておく必要があります。それぞれ詳しくみていきましょう。
現場で知識や経験を得る
デイサービス管理者が、介護業務・相談対応・送迎などの現場業務を経験しておくと、施設運営の全体像を把握しやすくなります。
現場の流れやスタッフの動き、利用者や家族のニーズを理解していれば、運営側の判断が求められる際に管理者として実現可能な決断ができるでしょう。
また、現場経験があると、スタッフの負担や施設の課題を具体的に想像しやすくなります。日々の業務を知ったうえで指示や調整を行える点は、スタッフとの信頼関係を築くうえでも大きな強みになるでしょう。
資格を取得する
デイサービス管理者になるために必須の資格はありませんが、介護・福祉関連の資格を取得しておくと運営に役立つことがあります。
介護や福祉に関する資格を通じて介護保険制度や現場業務への理解が深まり、法令に則ったうえで現場スタッフが実現しやすい環境で利用者のニーズを満たす判断をしやすくなるでしょう。
管理業務に支障のない範囲で兼務が可能となる場合があるため、人員配置の柔軟性を確保できる点もメリットです。
マネジメントスキルを得る
デイサービス管理者として安定した運営を行うには、マネジメントスキルが必要です。
スタッフの配置や業務分担、シフト調整などを適切に行うと、現場の負担を偏らせず、円滑な運営につなげやすくなります。
スタッフの状況を把握し、必要に応じてフォローや調整を行う姿勢は、働きやすい環境づくりに直結する要素です。
マネジメントスキルは、経験を通じて磨かれる部分も大きいため、適切な判断が難しい場合には経営コンサルタントの導入も検討しましょう。
デイサービスのホームページはらっくうぇぶへ

デイサービスのホームページの作成は、らっくうぇぶへの依頼をおすすめします。らっくうぇぶは介護業界専門のホームページ作成代行で、デイサービスの集客に効果の高いホームページの作成が可能です。
デイサービスの管理者は、現場・スタッフ・利用者・経営のすべてを見渡しながら、施設を安定的に運営していく役割を担います。その中でホームページの管理まで、すべて対応するのは難しいでしょう。
ホームページは、利用者やその家族が最初に施設を知る重要な窓口です。らっくうぇぶなら、管理者が熟知している自施設の強みやサービス内容が分かりやすく整理されたホームページを作成できます。
管理者としての時間と要件を本来注力すべき「運営」と「マネジメント」に最大限に活かすためにも、ホームページ制作や運用は専門業者への委託をご検討ください。
デイサービス管理者が資格を持っておくと運営に役立つ
デイサービス管理者に必須の資格はありませんが、安定した施設運営を行うには、専門知識と実務経験があるとよいでしょう。現場での経験を通じて業務の流れやスタッフの動きを理解し、適切な判断を行える力が求められます。
また、介護職員・生活相談員・機能訓練指導員に就ける資格を持っていると、現場業務への理解が深まり、適切なマネジメントや運営判断にもつながるでしょう。
資格の保有は必須ではありませんが、健全な施設運営、顧客満足度の高いサービス展開、および柔軟な人員配置などにつながる可能性があります。
管理者は、現場・スタッフ・利用者・経営のすべてを見渡しながら、施設を安定的に運営していく立場です。
デイサービスのホームページ制作や運用を専門業者に委託すると、管理者は本来注力すべき運営やマネジメントに集中できます。
管理者としての要件や資質を最大限に活かすためにも、ホームページはらっくうぇぶへの依頼を検討してみてください。
ホームページによる採用活動や情報発信の業務をらっくうぇぶに任せると、管理者やスタッフが本来の業務に集中しやすい体制の整備につながります。
WEBに関する業務だけではなく、ブランディングや他の施設との差別化などのサポートも可能です。これから開業するデイサービスに必要な施策を支援します。
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