訪問看護ステーションの立ち上げ時に役立つ助成金や補助金を紹介

「訪問看護ステーションの開業で利用できる助成金が知りたい」
「訪問看護ステーションの開業時に補助金や助成金を活用したい」
と考えている方に、訪問看護ステーションの立ち上げ時に使える助成金や補助金を紹介します。
訪問看護ステーションを開業する際には、多くの資金が必要です。助成金や補助金を活用して、少しでも余裕のある資金繰りを計画しましょう。
訪問看護ステーション立ち上げ時に使える助成金や補助金

- 新規開業・スタートアップ支援資金
- 特定創業支援等事業
- 空き店舗活用支援事業
訪問看護ステーションの立ち上げ時に使える助成金や補助金には、主に上記の3つがあります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
新規開業・スタートアップ支援資金
限度額 | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
---|---|
対象者 | 新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方 |
用途 | 新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金 |
返済期間 | 設備資金…20年以内(元本の返済が不要な据置期間は5年以内) |
運転資金…10年以内(元本の返済が不要な据置期間は5年以内) | |
担保・保証人 | 原則不要 |
新規開業・スタートアップ支援資金は、日本政策金融公庫による「新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方」に対する支援金です。
開業前の資金や開業後の運転資金など、幅広い資金を支援します。
日本政策金融公庫の支援金は、銀行からの融資よりも受けやすいといわれているため、はじめて事業を開始する方におすすめです。
特定創業支援等事業
特定創業支援等事業は、産業競争力強化法によって生まれた事業です。地域内での創業を応援するために、各地方自治体が創業者を支援します。
主に経営・財務・人材育成・販路開拓など多岐の事業が支援され、地方自治体によって支援内容は異なります。
令和7年6月25日現在、特定創業支援等事業の認定を行っている地方自治体は、1,376件(1,539市区町村)です。多くの市区町村で導入されているため、訪問看護ステーションを立ち上げる地域で受給できる可能性があります。
支援事業や限度額などの詳細は、訪問看護ステーションの立ち上げをする市区町村のホームページなどで確認しましょう。
参考:産業競争力強化法に基づく認定を受けた 市区町村別の創業支援等事業計画の概要 |中小企業庁
参考:葛飾区創業支援事業ホームページ
空き店舗活用支援事業
法人商店街 | 補助率…5/6 |
---|---|
補助限度額…1億2,500万円 | |
任意商店街 | 補助率…5/6 |
補助限度額…2,500万円 |
「空き店舗活用支援事業」は、空き店舗を活用して商店街のにぎわい創出などにつながる取り組みを行う商店街への支援です。
上記の表は、葛飾区の当事業における支援内容をまとめています。支援される内容は地方自治体によって異なるため、立ち上げを行う市区町村のホームページなどで確認しましょう。
訪問看護ステーション立ち上げ後に使える助成金や補助金

- キャリア形成関連の助成金
- 人材確保関連の助成金・補助金
- 業務効率化関連の助成金
訪問看護ステーションの立ち上げ後に使える上記3つの助成金や補助金について紹介します。
キャリア形成関連の助成金
- キャリアアップ助成金
- 人材開発支援助成金
- 両立支援等助成金
- 働き方改革推進支援助成金
- 新任訪問看護師育成支援事業
人材育成や従業員のキャリアを形成する際に活用できる助成金があります。ここでは、上記5つを紹介するため、ぜひ参考にしてください。
キャリアアップ助成金
正社員化支援 | 正社員化コース | 有期雇用労働者等を正社員化 |
---|---|---|
障害者正社員化コース | 障害のある有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換 | |
処遇改善支援 | 賃金規定等改定コース | 有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を改定し3%以上増額 |
賃金規定等共通化コース | 有期雇用労働者等と正規雇用労働者との共通の賃金規定等を新たに規定・適用 | |
賞与・退職金制度導入コース | 有期雇用労働者等を対象に賞与や退職金制度を導入して支給または積立てを実施 | |
社会保険適用時処遇改善コース(令和8年3月31日まで) | 有期雇用労働者等を新たに社会保険に適用させるとともに、収入を増加させる(手当支給・賃上げ・労働時間延長)または、週所定労働時間を延長し、社会保険に適用させる | |
短時間労働者労働時間延長支援コース | 有期雇用労働者等が新たに社会保険の適用となる際に、労働時間の延長等により労働者の収入を増加させる |
キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者などの有期雇用労働者の正社員化・処遇改善の取り組みを行った事業主に支給される助成金です。
上記のように、正社員化支援2コースと処遇改善支援の5コースに分かれています。
支給額は15万~80万円で「企業の規模が中小企業だと大企業よりも金額が大きい」「重点支援対象者を支援する方が金額が大きい」などの支給額を決定する要件があります。
人材開発支援助成金
人材育成支援コース | 雇用する被保険者に対して、職務に関連した知識・技能を習得させるための訓練などを行った場合に訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成 |
---|---|
教育訓練休暇等付与コース | 有給教育訓練等制度を導入し、労働者が当該休暇を取得し、訓練を受けた場合に助成 |
人への投資促進コース | デジタル人材・高度人材を育成する訓練、労働者が自発的に行う訓練、定額制訓練(サブスクリプション型)等を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成 |
事業展開等リスキリング支援コース | 新規事業の立ち上げなどの事業展開等に伴い、新たな分野で必要な知識や技能を習得させるための訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成 |
障害者職業能力開発コース | 障害者の職業に必要な能力を開発、向上させるため、一定の教育訓練を継続的に実施する施設の設置・運営を行う場合に、その費用を一部助成 |
人材開発支援助成金は、従業員の人材育成やスキルアップに利用できる助成金です。
事業者が従業員に仕事に必要な知識や技術を学ぶ研修を計画通り行った場合、費用や研修期間中の賃金の一部が支給されます。
上記のようにさまざまなコースが用意されており、社内で研修や訓練を実施する際などには利用しやすいでしょう。
助成額はコースや取り組み内容によって細かく分かれているため、申請する内容を基に確認しましょう。
両立支援等助成金
種別 | 要件 | 支給額 |
---|---|---|
出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金) | 男性労働者が育児休業を取得対象労働者が子の出生後、8週間以内に育休を開始 | 1人目:20万円2・3人目:10万円 |
社内の男性育休取得率が30%以上上昇、50%以上を達成等 | 60万円 | |
介護離職防止支援コース | 労働者が介護休業を取得して職場に復帰 | 1人あたり40万円 |
介護休業に関する制度を1つ導入して労働者が制度を利用 | 1人あたり20万円 | |
介護休業に関する制度を2つ以上導入して対象労働者が制度を1つ以上利用 | 1人あたり25万円 | |
介護休業取得者の代替要員を新規雇用または派遣で受入 | 1人あたり20万円 | |
介護休業取得者の業務代替者に手当を支給 | 1人あたり5万円 | |
介護短時間勤務者の業務代替者に手当を支給 | 1人あたり3万円 | |
育児休業等支援コース | 労働者が育児休業を取得時と職場復帰時に手当を支給 | 育休取得時:30万円 職場復帰時:30万円 ※上記2種とも、2人分まで取得可 |
育休中等業務代替支援コース | 育児休業取得者の業務代替者に手当を支給 | 最大140万円 |
短時間勤務者の業務代替者に手当を支給 | 最大128万円 | |
育休取得者の業務代替要員を新規雇用または派遣で受入 | 最大67.5万円 | |
柔軟な働き方選択制度等支援コース | 柔軟な働き方(※)選択制度等を複数導入し労働者が制度を利用 | 制度を2つ導入し、対象者が制度利用: 20万円制度を3つ以上導入し、対象者が制度利用:25万円 |
不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援コース | 不妊治療の両立支援制度を5日分利用 | 30万円(1事業所につき1回限り利用可) |
月経に関する対応のための支援制度を5日分利用 | 30万円(1事業所につき1回限り利用可) | |
更年期に関する症状への対応の支援制度を5日分利用 | 30万円(1事業所につき1回限り利用可) |
両立支援等助成金は「仕事と育児」「仕事と介護」などを両立できる職場環境作りに取り組んだ中小企業事業主に助成されます。
上記のようにさまざまなコースが用意されており、活用すれば育児休暇や介護休暇にも対応可能な事業所を作れるでしょう。
コースや取り組み内容で受給できる金額が異なるため、事業所で申請可能なコースの受給金額を確認しておきましょう。
働き方改革推進支援助成金
- 労務管理担当者に対する研修
- 労働者に対する研修、周知・啓発
- 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
- 就業規則・労使協定等の作成・変更
- 人材確保に向けた取組
- 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
- 労務管理用機器の導入・更新
- デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
- 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
働き方改革推進支援助成金は「労働時間の短縮」「年次有給休暇の促進」に取り組む中小企業の事業主に助成されます。
上記9項目いずれかの取り組みに対して支給されるため、1つ以上実施しましょう。
訪問看護ステーションでは「 資本または出資額5,000万円以下」「常時使用する労働者数100人以下」の事業所が本助成金の支給対象です。
支給額は成果目標の達成率や対象経費の合計額などによって変わってきます。
参考:働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)|厚生労働省
新任訪問看護師育成支援事業
訪問看護未経験の看護師の育成を行う訪問看護ステーションに、教育体制の強化を図るための支援を行う事業です。
訪問看護ステーションに限定した事業であるため、積極的に活用しましょう。
新任訪問看護師育成支援事業は各地方自治体によって行われており、地域ごとに支給額や要件などの内容が異なります。
たとえば、東京都では新たに雇用した新卒者を除く新任訪問看護師について、雇用後2か月にかかる人件費の一部が補助される制度があります。
訪問看護ステーション開業の地域を管轄する地方自治体のホームページで、詳細を確認しておきましょう。
参考:【補助金】令和7年度東京都新任訪問看護師育成支援事業|訪問看護推進総合事業|東京都福祉局
人材確保関連の助成金・補助金
- 人材確保等支援助成金
- 65歳超雇用推進助成金
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
- トライアル雇用助成金
- 訪問看護ステーション等事務職員雇用支援事業
人材確保関連の助成金や補助金として、上記5種類を紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。
人材確保等支援助成金
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース | 雇用管理制度や業務負担軽減機器等を導入 |
---|---|
中小企業団体助成コース | 中小企業団体が構成中小企業者のために、人材確保や従業員の職場定着を支援する |
外国人労働者就労環境整備助成コース | 就労環境の整備を通じて、外国人労働者の職場定着に取り組む |
テレワークコース | テレワークを制度として導入し実施する |
人材確保等支援助成金は、労働環境の向上に向けた取り組みを行う事業主や事業協同組合に対して助成されます。
上記の表では、訪問看護ステーションで利用可能な人材確保等支援助成金のコースを示しています。
コースによって支給額を決定する要件が異なるため、申請するコースの詳細を確認しておきましょう。
65歳超雇用推進助成金
65歳超継続雇用促進コース | 65歳以上への定年引上げ・定年の定めの廃止・希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入・他社による継続雇用制度の導入のいずれかを実施した事業主に助成 |
---|---|
高年齢者評価制度等雇用管理改善コース | 高年齢者向けの雇用管理制度の整備等に係る措置を実施した事業主に助成 |
高年齢者無期雇用転換コース | 50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換させた事業に助成 |
65歳超雇用推進助成金は、生涯現役社会を実現するため65歳以上への定年引上げなどを行った事業者に対する助成金です。
この助成金は、上記3コースで構成されています。コースによって支給額を決める要件が異なるため、申請予定のコースの計算方法を確認しておきましょう。
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
対象となる労働者 | 支給額 | |
---|---|---|
一週間の所定労働時間が、20時間以上30時間未満である者 | 高年齢者(60歳以上)、母子家庭の母等 | 40万円(30万円) |
重度障害者等を含む身体・知的・精神障害者 | 80万円(30万円) | |
上記以外の労働時間である者 | 高年齢者(60歳以上)、母子家庭の母等 | 60万円(50万円) |
重度障害者等を除く身体・知的障害者 | 120万円(50万円) | |
重度の身体・知的障害者、45歳以上の身体・知的障害者及び精神障害者 | 240万円(100万円) |
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)は、障害者・雇用困難者を継続して雇用する企業が受け取る助成金です。
上記の表のように、対象となる労働者の状況によって支給額が異なります。
参考:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)|厚生労働省
トライアル雇用助成金
コース | 要件 | 受給額 |
---|---|---|
一般トライアルコース | 職業経験の不足などから就職が困難な求職者を、無期雇用契約へ移行することを前提に、一定期間試行雇用する事業者に助成 | 支給対象者1人につき月額4万円を支給(対象労働者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合は5万円) |
障害者トライアルコース | 障害者を一定期間試行雇用する事業者に助成 | 支給対象者1人につき月額最大4万円を原則3か月支給(対象労働者が精神障害者の場合、月額最大8万円を3か月+月額最大4万円を3か月の最長6か月) |
障害者短時間トライアルコース | 障害者を週10時間以上20時間未満の短時間雇用を試験的に実施する事業者に助成 | 支給対象者1人につき月額最大4万円(最長12か月間) |
トライアル雇用助成金は、就職が困難な求職者を一定期間雇用すると支給される助成金です。
上記の2コースがあり、職業経験の不足している労働者または、障害者を雇用する事業所が利用可能です。
支給対象者1人から受給可能なため、障害者雇用促進法により障害者の雇用が必要な事業者は申請するとよいでしょう。
訪問看護ステーション等事務職員雇用支援事業
訪問看護ステーション等事務職員雇用支援事業は、事務職員の配置がない事業所の事務職員雇用経費を支援する事業です。
本事業は、看護職員の事務負担を軽減する目的で行われます。
地方自治体によって内容が異なるため、要件や支給額の詳細は開業する地域を管轄する自治体のホームページなどで確認しましょう。
たとえば、東京都では開設後1年以内に事務職員を新たに雇用する事務職員未配置の都内訪問看護ステーションを対象に、人件費等の経費が最大120万円または198万円助成されます。
参考:【補助金】令和7年度訪問看護ステーション等事務職員雇用支援事業|東京都福祉局
業務効率化関連の助成金
- 業務改善助成金
- IT導入補助金
- 介護テクノロジー導入支援事業
- 訪問看護連携システム導入支援事業
業務効率化関連の助成金として、上記の4種類を紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。
業務改善助成金
30円コース | 事業所内の最低賃金を30円以上引き上げた場合に支給 |
---|---|
45円コース | 事業所内の最低賃金を45円以上引き上げた場合に支給 |
60円コース | 事業所内の最低賃金を60円以上引き上げた場合に支給 |
90円コース | 事業所内の最低賃金を90円以上引き上げた場合に支給 |
機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練などの生産性向上に資する設備投資を行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に助成される制度です。助成される金額は、賃金を引き上げる労働者数や事業所の規模によって異なります。
賃金を引き上げる労働者数が1人でも助成されるため、給与を上げたときには積極的に申請しましょう。
また、事業所の規模が30人以上か30人未満かによって支給額が変わります。
IT導入補助金
- 通常枠
- インボイス枠(インボイス対応類型)
- インボイス枠(電子取引類型)
- セキュリティ対策推進枠
- 複数社連携IT導入枠
IT導入補助金は、業務効率化やDX化に向けてソフトウェア、サービスなどITツールの導入を支援する補助金です。
上記5つのなかから、事業所の状況に合わせて利用を検討してください。
また、相談対応のサポート費用やクラウドサービス利用料も補助対象に含まれます。ITに関わる事業を導入する際には、申請を検討するとよいでしょう。
参考:IT導入補助金2025
介護テクノロジー導入支援事業
導入するもの | 補助額 |
---|---|
介護ロボット | ・移乗支援、入浴支援の場合…上限100万円 ・上記以外…上限30万円 |
ICT(介護ソフト、タブレット端末、インカム、クラウドサービスなど) | ・職員数1~10人…100万円 ・職員数11~20人…150万円 ・職員数21~30人…200万円 ・職員数31人~…250万円 ※職員数により変動しない場合は一律250万円 |
パッケージ型導入(見守り機器など) | 上限400~1,000万円 |
介護テクノロジー導入支援事業とは、介護ロボットやICT等のテクノロジーを活用する事業者を支援する事業です。
上記の表のように「介護ロボット」「ICT」「パッケージ型導入」によって、補助額が異なります。
慢性的な人材不足が進行する介護業界で、先端技術を活用して職員の業務負担軽減を推進するために行われている事業です。
訪問看護連携システム導入支援事業
訪問看護連携システム導入支援事業は、大阪府で行われている、複数の訪問看護ステーション間の連携強化を図ることが目的の事業です。規模拡大・機能強化に必要な適正規模の訪問看護連携システムを導入・利用するための経費などを助成します。
大阪府以外の地方自治体でも、訪問看護ステーション限定のシステム導入に対する事業が行われている可能性があります。管轄の地方自治体のホームページなどで確認してみましょう。
参考:連携システム導入支援事業 | 大阪府訪問看護ステーション協会
訪問看護ステーション立ち上げで助成金や補助金を使う際の注意点

- スケジュールを把握して計画的に利用する
- 事前準備を適切に行う
訪問看護ステーションの立ち上げで助成金や補助金を使う際は、上記2点に注意しましょう。
スケジュールを把握して計画的に利用する
訪問看護ステーションの収入の多くは、介護保険からの介護報酬によって支給され、サービスを提供した2か月後の月末に入金されます。
利用者が負担する金額は、費用の1割(一定以上所得者は2割または3割)であるため、残りは介護保険から出ます。
利用料の多くがあとから入金されることを考慮して、資金は計画的に活用しなければなりません。
特に立ち上げ後2か月は収入が少ない状態が続くため、開業前から当面の運転資金を準備しておく必要があります。
事前準備を適切に行う
必要書類の整理や最新情報の入手など、事前準備はしっかりと行いましょう。立ち上げ時に作成する事業計画書は、実現可能な内容を記載する必要があります。
事業計画書は、目標・戦略・具体的な行動計画・収益見込みなどをまとめた書類です。助成金や補助金の申請では、事業計画書の提出が求められることがよくあります。
助成金や補助金を受け取るためにも、事業計画書の内容はじっくりと検討しましょう。
また、開業する地域の地方自治体の助成金や補助金を確認して、利用可能な支援の内容を把握しておくことも重要です。
訪問看護ステーション立ち上げの助成金・補助金以外で資金を調達する方法

- 日本政策金融公庫
- 銀行や信用金庫
- ファクタリング
訪問看護ステーションの立ち上げ時に助成金・補助金以外で資金を調達する方法は、主に上記3つです。それぞれ詳しくみていきましょう。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は国が運営する金融機関であり、はじめての開業でも融資を受けやすいとされます。
返済期間が長めに設定できるメリットを押さえつつ、開業準備の段階から返済計画を立てて、融資を受ける金額を検討しましょう。
銀行や信用金庫
訪問看護ステーションの開業資金を調達する方法として、銀行や信用金庫からの融資も選択肢です。
地域に密着した信用金庫は取引先との関係性を重視する傾向があり、事業計画が具体的であれば前向きに検討してもらえる場合があります。
ただし、銀行からの融資は審査が厳しいため、はじめての開業で融資を受けるのは難しいかもしれません。
懇意にしている金融機関がない場合には、知り合いからのツテを辿って銀行や信用金庫への信頼関係を作る必要があるでしょう。
その分、銀行や信用金庫からの融資を受けられた際の金額は大きく、開業後も支援が受けられる可能性が高まります。
ファクタリング
ファクタリングは、将来受け取る債権を専門業者に買い取ってもらい、早期に現金化する方法です。
訪問看護ステーションの介護報酬は入金までに時間がかかるため、運転資金が一時的に不足するケースも少なくありません。
ファクタリングは、このタイムラグを埋める有効な手段となるでしょう。
ただし、手数料が発生するため、コストを考慮したうえで導入を判断してください。
訪問看護ステーションのホームページ作成はらっくうぇぶへ

訪問看護ステーションでは開業準備の一環として、ホームページを作成しておきましょう。地域で訪問看護ステーションを探している方やその家族は、来所前にホームページを見て事業所の情報を確認していることが多いため、ホームページの作成は必須です。
訪問看護ステーションのホームページ作成は、ぜひらっくうぇぶにおまかせください。
らっくうぇぶは「月々3,800円 (税込4,180円 )からホームページが持てる」月額制のサービスです。ホームページ作成費用は「IT導入補助金」などの申請対象となる場合があります。
また、らっくうぇぶは、介護業界専門のホームページ作成代行であり、事業所の強みや特徴が伝わる集客効果の高いホームページの作成が可能です。
介護施設経営での高い実績も兼ね備えているためWEBに関する業務だけではなく、介護業界特有のお悩みもご相談いただけます。
訪問看護ステーションのホームページ作成でお困りの方は、らっくうぇぶまでお気軽にお問い合わせください。
助成金や補助金を訪問看護ステーションの立ち上げ費用に活用しよう
訪問看護ステーションの立ち上げには多くの資金が必要となります。自己資金だけでまかなえない分は、助成金・補助金や金融機関からの融資などを活用しましょう。
国や地方自治体が運営する助成金や補助金を作成して、利用可能なものを確認しておいてください。
金融機関からの融資は、日本政策金融公庫への申請がおすすめです。日本政策金融公庫は国が運営する金融機関であり、はじめての開業でも融資を受けやすいという特徴があります。
また、立ち上げの準備と平行して事業所のホームページを開設しておいてください。
「立ち上げ準備で忙しい」「ホームページの作り方が分からない」という場合には、ホームページ作成代行を活用するとよいでしょう。
らっくうぇぶは、介護業界に特化したホームページ作成代行サービスで、事業所の強みや特徴を伝えるホームページの作成が可能です。
「月々3,800円 (税込4,180円 )からホームページが持てる」月額制のサービスであり、初期費用を抑えられるため、開業資金でお悩みの方でも利用しやすいでしょう。
気になった方は、ぜひ以下のリンクより「らっくうぇぶ」の詳細をご確認ください。

カテゴリー|立ち上げ