2026年の介護職員等処遇改善加算は訪問看護も対象?要件や算定・パート看護師の処遇など

「介護職員等処遇改善加算は訪問看護ステーションで算定できる?」
「訪問看護ステーションで介護職員等処遇改善加算の対象となるのは誰?」
と疑問をお持ちの方に向けて、2026年以降に訪問看護ステーションで、介護職員等処遇改善加算を算定するための要件や対象者などを解説します。
介護職員等処遇改善加算は、職員の処遇改善を目的とした制度です。算定により、職員が働きやすい職場環境が整い、人材の確保や定着につながります。
本記事で介護職員等処遇改善加算の全体像を整理して、訪問看護ステーションで算定するポイントを確認しましょう。
介護職員等処遇改善加算について

介護職員等処遇改善加算は、介護事業所で働く職員の賃金水準引き上げやキャリアパスの整備、職場環境の改善を通じて、継続的に働ける環境づくりを後押しする制度です。
介護職員だけではなく、生活相談員や事務職員など、介護事業所で働く従業員が幅広く対象となりました。
要件を満たして算定を加算する介護事業所には2025年12月から補助金という形で加算分が支給されており、その仕組みは2026年6月に実施される臨時の介護報酬改定に引き継がれます。
介護職員等処遇改善加算の算定により、介護業界全体で課題となっている人材不足の緩和や職員の定着率向上が期待できるでしょう。
介護職員等処遇改善加算について詳しくはこちら↓
【2026年最新】介護職員等処遇改善加算とは?計算方法や1と2の違いなど解説
介護職員等処遇改善加算は訪問看護も対象に

介護職員等処遇改善加算は、訪問看護ステーションの職員も対象です。
要件を満たせば、2025年12月から補助金という形で訪問看護ステーションの職員一人あたり月額1万円相当が6か月分支給されます。2026年6月以降は臨時の介護報酬改定に引き継がれるため、継続的な賃金改善が可能です。
参考:介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業に係る 広報資材等について|厚生労働省
対象外だった訪問看護が組み込まれた理由
- 病院勤務看護師との賃金格差改善
- 物価高に対処するための賃金改善
- 適切に介護・医療を受けられる社会の継続
訪問看護ステーションの職員が、介護職員等処遇改善加算の対象に含まれた主な理由は上記の3点です。
高齢化の進行により在宅医療の必要性が高まる一方、訪問看護ステーションの職員は病院勤務の看護師に比べて賃金が低い傾向にあるため、人材確保や定着が厳しくなっています。さらに、近年の物価高の影響を受け、訪問看護ステーション職員の賃金改善は急務です。
適切に介護・医療を受けられる社会を持続するためにも、職員の処遇を改善し、訪問看護ステーションの職員の確保や定着を図る必要があります。
参考:厚生労働大臣、老健局長へ要望|公益社団法人 日本看護協会
対象となる訪問看護の条件
- 介護保険法に基づいた指定を受けている
- 要介護・要支援の方にサービス提供している
介護職員等処遇改善加算の対象となる訪問看護ステーションの条件は上記の2点です。
加算の対象となるには介護保険法に基づく指定を受けている必要があり、医療保険のみで運営している場合は算定できません。
また、要介護・要支援認定を受けた利用者に対して、訪問看護サービスを提供していることも条件です。
訪問看護で介護職員等処遇改善加算の対象職種や算定方法

訪問看護ステーションで算定する介護職員等処遇改善加算に関して、対象の職種と算定方法を詳しく説明します。
対象の職種
- 看護師
- 准看護師
- 保健師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士 etc…
訪問看護ステーションで介護職員等処遇改善加算の介護職員等処遇改善加算の対象となるのは、上記のような介護保険サービスの提供に関わるすべての職種です。常勤職員だけではなく、パート職員も含まれます。
ただし、医療保険のみの業務に従事している職員への分配は不適切と判断されるおそれがあるため、注意しましょう。
介護職員等処遇改善加算はあくまで介護保険として算定する加算であり、介護保険サービスに従事する職員へ適切に配分する必要があります。
算定方法
【計算式】介護保険分の総単位数×加算率(1.8%)×地域の単価=利用者一人あたりの加算額利用者一人あたりの加算額×利用者の人数=月間支給額
訪問看護ステーションの介護職員等処遇改善加算は加算率が1.8%となっており、上記のような計算式で算定されます。
【事業所の情報例】
介護保険分の総単位数:9,000単位
地域単価:1級地(11.4円)
介護保険サービス利用者:30人
上記のような訪問看護ステーションの場合、
9,000単位×1.8%×11.4円=1,846.8円→利用者一人あたり1,846.8円加算
1,846.8円×30人=55,404円→月間支給額は55,404円
1か月あたり約5.5万円が加算されます。
ただし、今後加算率が見直された場合は加算も変わります。介護業界の人員確保が課題となっている現状から、さらに金額が高くなる可能性もあるため、介護報酬改定の際には確認しておきましょう。
訪問看護が介護職員等処遇改善加算で満たすべき要件

- 処遇改善加算Ⅳに準ずる要件
- ケアプランデータ連携システムへの加入
訪問看護ステーションが介護職員等処遇改善加算を算定するには、上記2つのうちいずれかを満たすことと定められました。
なお、要件を満たす見込みであるという誓約のみでも申請可能です。
それぞれの要件について詳しくみていきましょう。
処遇改善加算Ⅳに準ずる要件
処遇改善加算Ⅳに準ずる要件を満たすには、月額賃金改善要件・キャリアパスに関する要件・職場環境等要件をクリアしなければなりません。
新加算Ⅳ相当分の1/2以上を職員の基本給や毎月支給される給与に充てる必要があります。
キャリアパスに関する要件では、キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱで定められた要件を満たさなければなりません。キャリアパス要件Ⅰでは任用要件・賃金体系が、キャリアパス要件Ⅱでは研修の実施などが定められています。
また、職場環境等要件で設定されている28項目のうち7項目以上の実施が必要です。
例えば、職場環境等要件の28項目の1つに「現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)を実施している」があります。
介護職員等処遇改善加算の実施内容をホームページで公開すると、職場環境づくりの課題に関する取り組みを外部の関係者が確認しやすい状況をつくれるでしょう。
介護職員等処遇改善加算「職場環境等要件」について詳しくはこちら↓
令和7年以降の介護職員等処遇改善加算「職場環境等要件」とは?28項目の具体例と見える化の方法
ケアプランデータ連携システムへの加入
訪問看護ステーションでは、ケアプランデータ連携システムに加入すると、介護職員等処遇改善加算の算定要件を満たせます。
ケアプランデータ連携システムとは、介護サービス事業所と居宅介護支援事業所の間でやりとりされるケアプランなどを、オンラインで共有できる仕組みです。
紙やFAXで行っていた情報のやり取りでもデジタル化できるため、事務負担の軽減や業務効率化につながります。
参考:介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業、ケアプランデータ連携システムの利用促進及び介護情報基盤の活用のための介護事業所等への支援策について|厚生労働省厚生労働省老健局老人保健課
訪問看護の介護職員等処遇改善加算申請方法

- 要件を満たす体制づくり
- 都道府県に処遇改善計画書・体制届を提出
- 処遇改善加算を請求
- 都道府県に実績報告
訪問看護のステーションでは、上記の手順で介護職員等処遇改善加算の申請を行えます。
まずは、算定に必要な要件を満たす体制を整えましょう。実施する取り組みを決定し、現場に落とし込むなどが必要です。
次に、都道府県へ処遇改善計画書と体制届を提出し、介護報酬請求時に処遇改善加算を算定して請求します。
算定後には、計画書通りに賃金改善が行われたかどうかなど、都道府県に実績報告しなければなりません。実績報告がなければ加算の算定がストップしたり、加算額の全額返還を求められたりすることもあります。
訪問看護の介護職員等処遇改善加算はらっくうぇぶで見える化

介護職員等処遇改善加算の職場環境等要件の見える化に対応するなら、介護業界に特化した作成代行「らっくうぇぶ」へのご依頼がおすすめです。
訪問看護ステーションでは、処遇改善加算Ⅳに準ずる要件を満たすと、介護職員等処遇改善加算の要件を満たせます。この要件を満たすには、職場環境等要件で設定されている28項目のうち7項目以上の実施が必要です。
職場環境等要件の28項目の1つには「現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)を実施している」があります。
らっくうぇぶに事業所の課題に関する情報をお伝えいただけると、内容を整理してわかりやすくホームページ上で公開可能です。ホームページなら求職者や利用者、その家族などの外部関係者が確認できる環境をつくれます。
見える化の対応をご検討中の事業所は、ぜひらっくうぇぶへご相談ください。
訪問看護で介護職員等処遇改善加算を正しく算定するために
介護職員等処遇改善加算は訪問看護ステーションの職員も対象となる場合があります。
要介護認定を受けている方を対象に介護保険サービスを提供しているところでは、介護職員等処遇改善加算を算定できるでしょう。ただし、医療保険サービスのみに従事している職員は対象外となる可能性があります。
訪問看護ステーションが介護職員等処遇改善加算を算定するために満たすべき要件は「処遇改善加算Ⅳに準ずる要件」か「ケアプランデータ連携システム導入」のいずれかです。
処遇改善加算Ⅳに準ずる要件を満たすには、職場環境等要件で設定されている28項目のうち7項目以上を実施し、ホームページなどで見える化しなければなりません。
らっくうぇぶなら、見える化の要件を満たすホームページの作成が可能です。現場の課題をお伝えいただければ、内容を整理してわかりやすくホームページ上で公開します。
気になった方は、ぜひ以下のリンクより「らっくうぇぶ」の詳細をご確認ください。
カテゴリー|その他