デイサービスで人員基準違反とは?人員基準欠如減算になるケースや計算方法など解説

「デイサービスで人員基準違反になるのはどんなケース?」
「デイサービスで人員基準違反によるペナルティって?」
など知りたい方へ向けて、デイサービスの人員基準違反について解説します。
人員基準違反とみなされるケースや対策法などを確認して、ペナルティの対象とならない運営を心掛けましょう。やむを得ず人員基準が満たせないときの対処法も紹介するため、いざというときの参考にしてください。
デイサービスの人員基準違反について

- 管理者
- 生活相談員
- 看護職員
- 介護職員
- 機能訓練指導員
デイサービスの人員基準では、上記5職種の職員数・専従条件・常勤要件などが定められており、満たせなければ人員基準違反となります。厚生労働省が定める人員基準を満たしたうえで、施設を運営しなければなりません。
人員基準違反があると、人員基準欠如減算や行政処分、加算返還などにつながる場合があるため注意しましょう。
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デイサービスの人員基準違反とみなされる主なケース

- 常勤換算の計算上で不足している
- 専従条件の不備
- 不適切な兼務
- 有資格者の配置義務違反
- 見守り不在
デイサービスで人員基準違反とみなされるのは、主に上記5つのケースです。それぞれ詳しくみていきましょう。
常勤換算の計算上で不足している
「常勤の職員の人数」+「(非常勤の職員の勤務時間)÷(常勤の職員が勤務すべき時間)」
デイサービスは上記の常勤換算方法を用いて各職種の人員数を算出しており、人員基準によって定められた人員は常勤換算方法の計算上で満たされていなければなりません。
現場が問題なく回り、利用者の安全が確保されていたとしても、計算上でわずかでも人員が不足していれば人員基準違反となります。
参考:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準|厚生労働省
専従条件の不備
| 職種 | 専従条件の考え方 |
|---|---|
| 管理者 | 原則として常勤専従 |
| 生活相談員 | 事業所ごとにサービス提供時間に応じて専従で1人以上 |
| 看護職員 | 単位ごとに専従で1人以上 ※提供時間帯を通じて専従する必要まではない |
| 介護職員 | ・利用者数が15人まで:1名以上の専従職員 ・利用者数が16人以上:1名+(15人を超えた人数×0.2)名以上の専従職員 |
| 機能訓練指導員 | 通常の人員基準では1以上の配置 ※専従要件・提供時間中の常駐義務ともになし |
デイサービスでは職種別に上記のような専従条件が定められており、クリアしていなければ人員基準違反とみなされます。専従とは、事業所の勤務時間を通じて、該当する職種以外の業務を行っていない状態です。
ただし、該当時間に求められる業務へ従事していれば、複数職種の兼務が認められています。
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不適切な兼務
デイサービスでは、複数職種の兼務によって本来の業務に支障が出たり、配置基準を満たせなくなったりすると、人員基準違反となります。
たとえば、機能訓練指導員を兼務している管理者が管理業務を怠るほど機能訓練指導員の業務にかかりっきりになるなどのケースは不適切です。
また、同じ時間帯を複数職種の勤務時間として二重に計上することは認められません。兼務する場合、どの時間にどの職務へ従事したのかを勤務表上に記録し、複数職種の勤務時間が重ならないように実務実績を管理しましょう。
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有資格者の配置義務違反
| 職種 | 資格要件 |
|---|---|
| 管理者 | 資格要件なし |
| 生活相談員(※1) | 社会福祉士 精神保健福祉士 社会福祉主事任用資格 |
| 看護職員 | 看護師 准看護師 |
| 介護職員 | 資格要件なし |
| 機能訓練指導員 | 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 看護師 准看護師 柔道整復師 あん摩マッサージ指圧師 はり師(※2) きゅう師(※2) |
※1 自治体の判断によっては資格を保有していなくても、実務経験がある人であれば生活相談員として認められるケースあり。
※2 はり師・きゅう師の場合、過去に機能訓練指導員が在籍する施設や事業所で6か月以上実務を経験している必要あり。
上記は、デイサービスの資格要件について職種別にまとめたものです。資格要件が定められている職種に定められた資格を保有していない職員を配置すると、人員基準違反となります。
生活相談員は自治体の判断によっては実務経験があれば資格がなくても認められる場合があるため、資格のない職員の配置を検討するなら事前に管轄自治体の基準を確認しておきましょう。
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見守り不在
デイサービスの人員基準を満たしていても、入浴介助や送迎対応などでフロアに職員が誰もいなかったり、特定の支援に没頭していたりなど、利用者の安全を見守れていない状態は運営基準違反や安全配慮義務違反になり得ます。
見守り不在の状況は利用者の転倒や急変などへの対応遅れが発生するリスクがあるため、運営指導などで発覚すると行政から指摘や指導が入るでしょう。
人員をルール通り揃えれば人員基準違反にはなりませんが、利用者の安全を確保できる環境作りができていない介護現場は注意が必要です。
デイサービスの人員基準違反ペナルティ

- 人員基準欠如減算
- 行政処分
- 加算の全額返還
デイサービスで人員基準に違反すると、上記ペナルティの対象となる可能性があります
人員基準欠如減算
- 常勤換算で月あたり0.9未満となる場合:翌月から減算対象
- 常勤換算で月あたり0.9以上1未満の場合:翌々月から減算対象
人員基準欠如減算とは、看護職員や介護職員が基準を下回った際に介護報酬の30%が減算される規定で、上記の時期から始まります。
常勤換算で月あたり0.9以上1未満の場合は翌々月から減算されるため、翌月までに人員体制を整えれば減算の回避が可能です。
なお、生活相談員、機能訓練指導員、管理者といった看護職員や介護職員以外の職種には、人員基準欠如に対する減算規定が設けられていません。
行政処分
人員基準違反が発覚すると、自治体から指摘や指導があり、改善を求められます。自治体が指定した期日までに人員を整えられない場合、監査の対象となるため、なんらかのペナルティを覚悟しなければなりません。
また、悪質な人員基準違反や不正請求、虚偽報告などが疑われる場合は、直ちに監査が入るでしょう。
監査で不正が確認されると、指定取り消しなどの重い処分を受け、デイサービスの運営が実質不可能となる可能性も考えられます。
加算の全額返還
人員基準違反の期間に、人員配置要件を満たしていない加算を算定していた場合、該当する加算分は返還対象となります。
たとえば、機能訓練指導員が不足している期間に個別機能訓練加算を算定していた場合、加算を返還しなければなりません。
単なる算定誤りであれば、自己点検後に過誤調整として返還可能ですが、意図的な虚偽報告など悪質なケースで不正請求と判断されると、加算額の返還に加えて、返還すべき金額の40%を支払うよう命じられるでしょう。
デイサービスで有効な人員基準違反対策

- シフトの自動化とバッファを持たせたシフト作成
- 適切な兼務の活用と有資格者の整理
- ICT導入やアウトソーシング化で介護時間の捻出
上記3つの体制は、デイサービスの人員基準違反対策として有効です。それぞれ詳しくみていきましょう。
シフトの自動化とバッファを持たせたシフト作成
シフト作成時に常勤換算人数を自動算出できるシステムを組んでおくと、計算間違いなどの人的ミスを防ぎやすくなります。月ごとの勤務時間を正確に把握できるため、人員基準を満たしたうえで適切なシフト編成が可能となるでしょう。
また、人員基準をかろうじて満たすようなシフトを組むと、急な欠勤や早退で基準を下回るおそれがあります。突発的な休みに備えて、必要人数を少し上回るようなシフトを作成しておくと安心です。
適切な兼務の活用と有資格者の整理
デイサービスでは、一定の条件を満たせば1人の職員が複数の職種を兼務することが認められているため、適切に活用すると人員基準を整えることに有効です。
また、職員の保有資格を把握して従事可能な職種を整理しておくと、緊急時も人員基準に則った配置がしやすくなるでしょう。
兼務のルールや有資格者を効率的に活用すれば、急な欠勤や退職など突発的な欠員による人員基準違反のリスクを最小限に抑えられます。
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ICT導入やアウトソーシング化で介護時間の捻出
ICT導入やアウトソーシング化は、職員の業務効率化につながり、介護時間を捻出する手段として有効です。
たとえばインカムを導入すると、職員同士が離れた場所にいても状況を共有しやすく、フロアの見守り不在を防ぎやすくなるでしょう。
また、記録業務・請求業務などのICT化や清掃・事務作業などをアウトソーシング化すると、業務効率化につながり、職員が利用者対応などのコア業務に入る時間を確保しやすくなります。
デイサービスで人員基準が満たせないときの対処法

- 自治体に報告・相談
- 人員基準欠如減算として報酬請求
- 早急に体制を立て直す
デイサービスで人員基準が満たせないときには、上記の手順で対処しましょう。
1.自治体に報告・相談
人員基準を満たせないことがわかった時点で、まず管轄自治体の介護保険課へ相談しましょう。自治体から当日の営業に関する指示を受けられます。
人員基準欠如減算に該当する場合は特別な手続きが発生するため、必要書類や提出期限などを自治体に確認しましょう。
自己判断で対処せず、自治体の指示に沿って適切に対応しなければなりません。
2.人員基準欠如減算として報酬請求
自治体へ報告・相談した後、人員基準欠如減算に該当する場合は自治体の指示に従って手続きをしましょう。手続きには「介護給付費算定に係る体制等届出書」の提出や、該当期間の介護報酬を30%減算した請求などが必要となります。
自治体への連絡や届け出なしで勝手に減算請求することはできないため、必ず自治体の指導による正規の手順を踏みましょう。
3.早急に体制を立て直す
人員基準が満たせない日がないように、さまざまな方法で即座に体制を立て直しましょう。
人員補充、職種兼務、他施設との連携などで人員基準を満たす仕組みを作り、急な欠員が出た際も安全な運営を行えるようにしなければなりません。
人員やシステムなどを見直し、基準を下回らない強固な体制を築きましょう。
デイサービスの人員不足はらっくうぇぶのホームページ作成で解決

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デイサービスの人員基準違反を防ぐには余裕を持ったシフト調整が必要
デイサービスは、厚生労働省の定める職種ごとの人員基準を満たしたうえで運営する必要があります。
常勤換算の計算方法や専従条件などを把握し、人員基準違反を防ぐ体制を整えましょう。
人員基準違反があると、人員基準欠如減算や指定取り消し、加算の全額返還につながる可能性があります。
デイサービスの人員基準を安定して満たすためには、余裕あるシフト編成や職種の兼務、資格保有者の整理などを行い、緊急時にも崩れにくい体制が必要です。
人員の補充やシステムの見直しなどで、仕組みを整えた体制を築き上げましょう。
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